1.5人旅 最終日


前日の直島の帰り、
小豆島へ行っていた母と合流。


宿がある琴平までの電車の中、
お互いが巡った場所の話や写真を見せあって過ごす。


宿は琴平の温泉宿。


最終日はそのまま金比羅参りから始まりました。
お天気は晴れ。これで私も雨女返上!

階段は何段あるんでしたっけ?
まあ何しろ足腰の強い母なので心配はいらないか。


「おカゴ」に乗っている方もちらほら。
でも運ぶ人も辛いようで、
何度も階段の踊り場でカゴを置いて休憩。
置き去りにされているカゴのお客さんが何だか・・


783段(だったっけな?)登りきると、
本宮に着きました。

早朝にも関わらず、何やら儀式をしている様子。

偶然出会えて、琴の音と巫女さんの舞を見る事ができました。


本宮から臨む琴平の街、山々も眺めが良く空気もウマイ!


金比羅名物、金のお守りを父や姪と甥等家族に購入。
守って頂くから仕方ないけどお守りっていいお値段するわ〜。
と、ケチくさい会話をしつつ階段を下る。
ちょっと止まると足が笑っちゃって。
しかも若ぶって上りでダッシュしてみちゃったもんで、なおさら。


私が琴平で楽しみだったのは、歌舞伎座
 
日本最古で、ここ以外の歌舞伎座は舞台やら装置やらが
全部ボタン一つの自動担っているのに関わらず、
ここは手動を残している。


入場料を払うと歌舞伎座の中、
なんと舞台にも上がれて裏側や仕掛けまで見る事ができた。

花道を歩く事も。

舞台にあがることも。

裏側、舞台下の仕掛けにもさわる事ができる。


全てが手動なだけではなく、
冷暖房も完備していないというこの舞台では、
夏冬の開催は不可能との事。
なので年に一度春の一時期にしか歌舞伎が行われない。
これはいつか見たい!!


歌舞伎座での出会い。
内部を案内される際、別の女性二人グループと一緒に
説明を受ける事になった。


そのうちの一人の方が、カメラを忘れたとの事、
なんと「写真撮ってくれない?」と言うのである。
・・・?カメラ持ってないのよね?
と言う事は私のカメラで??
なんと図々しい!
と思ったがこれも旅の出会い、良いですよ、と撮ることに。


撮り終わるとすかさず自分のメールアドレスを書いた紙を渡され、
「ここに送って欲しいんだけど、写真を添付してもらっても
それをプリントする仕方が分からないからとりあえずメールを
送って欲しいの。そうしたら私の住所を書いて返信するから、
そこへ写真をプリントして、送って下さる?」と。


おおーー!なんとできたオバチャンじゃないか。
ここまで来ると感心。


それも了解して、あとは世間話になり、
「どこから?」「東京です。」などと話していると、
オバチャンの住む場所と、母の親戚が近い事に。
で、名前まで出して話を進めると、
なんと親戚が共通の知り合いで!


お互い全く関係ないこの琴平という場所で、
偶然説明される時間が一緒だっただけなのに。
鳥肌のたつ出会い。


母も驚いていたが、オバチャンは感動激しく、
母の手をずっと握りしめていた(笑)


オバチャンとは連絡を取り合う事を約束しお別れ。


そして最後のお昼はうどんでしょう!
有名なうどん屋さんまでうどんタクシーを使ってしまいました。
さすが、美味しかった〜


この旅では、
「余裕」の大切さを感じた。
良い顔をして迎えてくる人は、
どこか雰囲気に余裕があると思った。
近寄れないなと気を使わせない「余裕」。


そして、その人達だけでなく、
同じ目的でこの土地に来た人々も心に余裕を持てる。
相乗効果を自然と包み込むように出していると思う。


東京は追われ過ぎている。
何をそんなに生き急いでいるんだろう、と思ってしまった。
そういう私も極最近考え事ばかりしていて、
ふと「何をそんなに私は急ぎ、焦っているんだろう?」と
立ち止まる事が多くある。


まあ流されなければ生きていけない私の性格からして、
周りの波に逆らって生き急ぐな、立ち止まれ、というのも
不可能に近い話なんだけど、
突っ走る事だけが良い事ではないと感じた。
少なくとも、私に突っ走る事が向いているかと言えば
向いていないのかもしれない。


何かに息詰まり、生き詰まったら、
この旅で見たあの顔とあの空とあの無音だった時間を
思い出して深呼吸しよう。


1人旅のような、2人旅のような、
1.5人旅に一緒に行ってくれてありがとう、お母さん。