1.5人旅 3日目


本日6時起き。
早朝のフェリーに乗って、
ずーーっと行きたかった直島へ!


母は隣のフェリーで小豆島へ。
夕方またフェリー乗り場で落ち合う予定。


いってきまーす☆^ー^)ノ~~


直島までは高松からフェリーで1時間。
仕事でフェリーに乗る人、
直島から通学のためフェリーに乗ってきた学生。
ここの人達の生活を感じながら、私は直島観光へ!


今でこそ雑誌などで取り上げられはじめたが、
島全体がアートに協力的・多くのアーティストが注目する島。
かれこれ一年くらい温めていた、念願の訪島。
何かが起きそうな、ワクワクする気持ち。


島にフェリーが近付くと、
早速見えてきたのは草間彌生さんの作品、かぼちゃ。

見えるかなあ。真ん中あたり。
近くからみるとこれ。


これが何故埠頭に??
意味が分からないところがステキ!


さてさて、チャリを借りて一日この島を制覇するつもり。
感じた事をうだうだと書いていたらもう長くて仕方ない日記になるので、
写真とコメント程度の記録に。
印象的だった事は書いておこう。


チャリから見た島


安藤忠雄氏デザインのトイレ


ん?寺にネコ?

木でできたネコだった!


家の合間に・・

宇宙に信号でも送ってるのかしら。


人好きなばあちゃん。
ついついみんな話こんでしまう。


くせものの寺。(南寺)


どうやらここの寺が示す芸術は、
真っ暗な部屋に通され、一定の時間が経つと目が慣れて、
出口がぼんやりと見えてくるという趣旨。


とはいえ、なにかしらのイベントが起きるんだろうと
私はひたすら待っていた。
しかも見えるようになんてならないし。


耳を澄ましていると、
周りの人は見えるようになって徐々に出て行っている様子。
(ええーっ!私何にもまだ見えないんですけど!!)
このまま見えなかったら一人で残されるのも怖いし・・
と思いながら無理矢理目を見開いて、
なんとなくこっちだろうと思われる光(ごくわずか)と、
なんとなくこっちから来たよなという記憶(ずるい。)で、
確か人にぶつかりながら(←反則)やっとこ寺をでた。


何だったんだろう・・私は目がおかしいのか。
もう一度後で挑戦しようかと思いつつ、
ちょっとこわくて止めてしまった。


そうそう、私が入島した時間は少し早かったので、
まだアート達に入る事ができなかった。
せっかくなので街並を見ながら歩いていたら、
地元の人が散歩していて、「おはよう。見にきたの?」と
声をかけてくれた。


「はい、まだでも開いてなくて。」
と言うと、今見られる場所と、島の良い回りかたを教えてくれた。
観光用に配られている地図では遠回りだから、と、
近道まで教えてくれた。


こうやって島の観光客に話しかけるのが楽しいんだろうと、
私も時間があるしお付き合いして色々な情報を仕入れていて。
多分一人旅の方が、お互いに気遣わず話せて楽なんだろう、
自然と一緒に散歩する形で話こんだ。
内容はおじさんと私のヒミツ。


島ではiPODを無料でレンタルしてくれる。
それもあまりガイドには書いてなかったが、おじさんが教えてくれた。
島の雰囲気にあった音を聞きながら観光できる。なかなか粋だ。^^


お腹がすいて、早めのお昼にすることに。
やはり直島に惚れ込んで移り住んだという方のお店へ。
縁側付きの民家をお店にした、暖かい場所。


早かったので一番乗り。
お店の写真も撮らせてもらうことにした。



お豆腐入りカレー。美味^^


さて、栄養補給してまたチャリの旅へ!


この島はアートに力を入れている、と行っても
現代アートだけではない。
それぞれ土地の良さも保ち、家ごとの屋号を使ってアート風表札を作ったり。
多くの軒先には染め物の暖簾がかかっている。



碁会所

部屋の中には椿が散らばっていて、本物にしかみえない。
が、木で作られた繊細な作品。


そろそろ美術館巡りに行かないと時間がない。
何しろ方向音痴だし・・近道は教えてもらったけど・・


と、チャリを走らせるもやっぱり迷子。
気付いたら、また元の村に戻ってきていて。
突風で地図は飛ばされるわで焦りはじめる。
途中の畑で作業をしていたおじさんに道を尋ねる。
「坂が多くて大変じゃろ〜^^」なんて言いつつ、
また話しこみそうになるのを、さすがに時間を気にして
今回は切り上げる。ごめんねおじちゃん〜


先を急ぐ。
ビックサンダーマウンテンのような道をすりぬけ、
もうすぐ美術館!という所でまた別のオジサン出現。
坂を上りきった疲れでゼーゼー言う私に
「美術館け?」と。
訛っているので何を言っているのか分かりかねましたが、
美術館目前だったのでそうだろうと思い、「ハイ。」
と激疲れの表情で言うのがやっと。


「その前に5分〜10分、時間あるけ?とっておきのアート見しちゃるで。」
それは是非!と、案内してもらう事に。
気が緩んで、即答してしまってついて行きつつ、
まさか怪しいおじさんじゃないよね・・^^;と一瞬不安になるが、
弾丸のように話をはじめているおじさんはどう見ても良い人で、
この人が悪い人だったらもう世の中終わりだ、位に思い、ついて行った。


そのアートまでの道は、足のあまり良くなさそうなおじさんにとっては
少しつらそうだったけど、一生懸命歩いて案内してくれた。
そこにはどでかいまさにアートがあった。
どでかい、「ゴミ箱。」

中のゴミも、とても良く作られたゴミアート。


大きさは、私と比べてこんな感じ。

おじさんも一緒に撮ろうよ〜と言ったけど、
恥ずかしいからおじさんはいいいい!と拒絶され、
一生懸命このアートの説明をするおじさんを隠し撮り(笑)

このアートの場所がここでなくてはならない訳や、
直島の現状を話してくれた。
「おまえさんもこの道でワシに会ったから運がいいんじゃよ。
あのアートにも出会えたからね。」と言ってくれました。
純粋で何か力をもらえた、おじさん。ありがとう。


やっと美術館へたどり着く。
中の写真は撮ってはダメと言う事だったので、カメラは預ける。
入り口だけ撮影。
地中美術館

安藤忠雄氏設計のこの美術館は、ほぼ全てが地中に埋まっている美術館。
神秘的。入り口も写真のように洞穴の入り口のよう。


中は沢山の作品がある訳ではないけれど、
ひとつひとつの迫力がすごいものばかり。
モネの部屋には壮大な作品が四方の真っ白な壁にあり、
空間アートの部屋があり、自然を取り入れたアートあり。
部屋そのものが作品なので、壁にもさわってはいけない。


繊細さと「静」と自然による動く芸術が見られる。
感動した。


人が少ない日に行けたのも幸いし、
アートが有るのに「無」の静けさも何か感じ、
何も「無い」のにずっとそこに居られる不思議さを体感した。


何かを作り出すだけが芸術じゃなく、
感覚で表現する事も想像を絶する芸術なんだなと思う。


気持ちは興奮状態というより放心状態だったので、
この地中美術館で唯一地上に出ている場所だというカフェでお茶をした。


外は海風が強くなってきていたが、
快晴の空と静かな海でいつまでもぼーっとしていられた。


ついさっきまで見ていた街の芸術とは違う感覚にさせられたと言う事と、
見逃していた場所をもう一度見たくなり、
今度は迷わないようにおじさんの近道で元来た道を戻った。
一発で行けた(笑)


この島では、アートがある場所の目印に、
コーンが立っている。
 
矢印や双眼鏡が頭についていて、アートの在り処を教えてくれる。
そんなお茶目な示し方も好き。


床屋

これは直島でタコ漁が盛んだった事から、
タコをモチーフにしたアートを飾った家。


時間が足りませんでした。
もう急いで回って、もっと島の人と話ししたかったし、
ひとつひとつ時間をかけて見たかった。


でもとっても楽しかった。
土があって緑があって、アートまである。


暖かい人がいて、訪れた人もすぐ仲良くなれる。
そういう空気を発する島。
もう一度行きたい。今行けて良かった。


一人で行ったけど全然一人じゃなかった。
直島、ありがとう。



こちらは同じく草間彌生さんの黄色いかぼちゃ。